作業療法の視点を活かした療育相談@こども園(高畑) ここは作業療法室ではなく、一般の「こども園」です。 土曜日に、発達が気になるお子さんに関わらせて頂いています。 「ことばが遅い」「活動の切り替えが難しい」「暴力的」「お箸がうまく使えない」など多種多様なご相談をいただきます。 ここで、40分間お子さんと遊びながら、「気になる行動の背景」を分析します。 外の世界をどのように捉えているか(感覚特性)、その情報が脳の中でどのように処理されているか(情報処理の特性)、その結果どのような動きとして現れているか(運動・行動の特性)として整理しています。 その分析の結果から、家庭や園でできる遊びや環境設定の工夫を、保護者や保育者にお伝えしています。 また、関わりの様子を「実践研修」という形で、保育・教育・療育関係者にも見学していただき、皆で学び合える場として発展してきています。 生活を支えるOTとしては、子どもの生活の場(園)に入らせてもらい、関連職種の先生方と議論できるのは、ありがたすぎる機会です。
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「地域の小学校にも作業療法士の視点を活かす−社会活動紹介(尾藤)」 小学校に通う子ども達の観察と先生方への支援を目的に地域の小学校に訪問してきました。私は社会貢献活動の1つとして茨木市の教育委員会合理的配慮協力員を行っています。 いま、教育の現場においても障害の状態も考慮しながら必要な支援や指導について助言する作業療法士などの専門家等の確保が必要とされています。 学校生活においては授業やテスト、成績評価、行事、さらには食事や排泄、友だちとの関わりなど、さまざまな場面が想定されます。子どもたち一人ひとり、誰もが得意なことも苦手なこともあり、中には、みんなと同じ方法、同じペースでは、それらの活動が難しい場合もあります。 私は、茨木市の小中学校の先生から依頼を受け、やりづらさ・過ごしにくさを感じているその子にぴったりの方法や環境を考え、先生にアドバイスする役割を合理的配慮協力員として果たしています。 私の見学した1年生の子ども達は、慣れない小学校の教室で、懸命に先生の話を聞き、勉強していました。 一方で先生方は、1年生の子ども達が学校生活に不安なく過ごせるよう、視覚的にわかりやすい工夫などをしておられました。 先生方は素晴らしい工夫をたくさんされていたのですが、学校や授業に不慣れな子ども達は、体力や集中力も授業の中盤で途切れてしまい、“グダーッ”となり、少ししんどそうに見えました。 その様子を拝見し、私は作業療法士としての先生へ“より効果的な休憩の入れ方”、“指示の出し方”などについて助言させてもらいました。 また、子ども達が“より楽に座れる”ための工夫なども提案してきました。 この活動を通じて”障害のあるなしにかかわらず”、皆が学びやすい授業を受け、安心しながら楽しく学校生活を過ごすことができる環境づくりに寄与できればと思っています。 参考 合理的配慮とは障害のある人が障害のない人と平等に人権を享受し行使できるよう、一人ひとりの特徴や場面に応じて発生する障害・困難さを取り除くための、個別の調整や変更のことです。